ティアナ・ハイトフェルトは天使ですか?

 ある朝目覚めると、私は、私になっていました。
 といっても、なんのことやら、ですよね。
 その日までも、私はティアナとして生きていたのですが、ある朝目覚めると、ティアナになる前の自分のことを完全に、ごくごく自然に覚えていたのです。
 だから私は、昨日までは、そのことを全く覚えていなかったことに気づいて驚きました。
(ちょっと待って。何で今、記憶が戻るの。やり直しだから?)
 転生前のやり取りを思い出し、私は動揺しました。記憶が戻るなんて、予想外です。そんな説明聞いてない。というか、説明らしい説明は聞いていないような気がします。
 その時、つまり前世で死んだ直後ですが、私はハルという日本人男性で、やけに色っぽい女性官吏とかいう人に人生のやり直しを食らっていたのでした。
『あなたは、成績がちょっと中途半端だから、人生やり直しね~。まったく、面倒くさいったら』
『中途半端って、何が』
『落として転生させるほど悪くもないけど、上にあげるほど実績が足りないってこと』
『実績?』
『仕事頑張ったとか、そういうことじゃないからね。だいたいアナタ、能力的にはリアルチートに近いんだから、借金返済と彼女へのご奉仕だけで終わったらダメに決まってるじゃないの。早死にしちゃって迂闊すぎるわよ』
『は? リアルチートって、何』
『まぁ、いいわ。説明する必要ないし。彼女には会えないわよ。彼女、まだ生きてるし、結婚も子育ても控えてるんだから。アナタは別の世界にでも送っとくわ。次の人生を楽しんでちょーだい。問題起こさない程度にね?』
 そこで記憶が途切れています。こうやって記憶が戻ることが決まっていたのかもしれませんが、全然説明してもらってません。それに実績って、どうすればいいんでしょうか。七才児に29才の記憶が戻ったって、何もいいことありませんよ! いきなり天才児みたいになっちゃったらどうするんですか。
「二十歳過ぎればただのヒトってやつですか。痛すぎますよそれは……」
 もと天才児という人を何人か見たことがありますが、大抵は自尊心に押し潰されそうになっていて、本当につらそうでした。彼らはただ、少し早熟だったに過ぎないのに、周りが持上げすぎちゃったんでしょう。私は謙虚に行かなければ。
「それにしても、女の子ですか……」
 私は七才で、女の子として育っていますので、自我は基本、女の子なのです。けれど、知らなくてもいい男性の色んな事情を思い出してしまい、私としても前世の人格的にも、気が遠くなりそうです。どうしたものでしょうか。
 私の容姿は、優れています。記憶が戻ったことにより、客観的に見ることができていますし、たぶん間違いなく大人になれば美女になることでしょう。
 それは悪いことではないです、悪いことではないんですけど、変なオジサンとかに狙われそうな感じがします。だって、ふわふわ髪の北欧系の美少女ですよ? うちが、まぁまぁ羽振りのよい伯爵家で良かったですよ。借金の形にひひ爺に嫁ぐとか、超ありそうじゃないですか。そんなんになったら、私は精神的に死にそうです。
 ……そうこうしているうちに、起床の時間がきていたらしく、侍女に朝の身支度を手伝われます。今日は、7才になったため、女神様のお告げを聞きにいく日でした。急に記憶が戻ったので、すっかり忘れていました。というか、今生の世界はファンタジー小説か漫画みたいですねぇ。魔法もありますし。
 何やら、イヤな予感がします。


 神殿から戻ってまいりました。まずは結果をお知らせしましょうか。

ティアナ・ハイトフェルト
加護 芸術の神ミュシア
   愛と調和の女神ハルモニア
ギフト 映像記憶
称号 お裁縫好き
   天使のような美幼女

 美幼女って、何なの……。天使のようなって、超ビミョーなんですけど。
 称号って、何なのか訊いてみたら、世間一般からの評価ですって! どこの一般人さまなんでしょうか!
 二柱の加護持ちは珍しいらしく、神官さまが盛り上がっていました。問題起こさない程度にって言うなら、何でそんなことするんでしょうか。目立っちゃうじゃないですか。
 それに、ギフト……神様から頂いた能力のことらしいんですけど。前世と同じです、たぶん。ギフトだったんですね。見たものを忘れない能力。呪いかと思ってましたよ……そうですか。
 逃れられないんですね。壮絶に面倒くさいんですけど。

恋のうた

 
 

創作メモというか、書きかけ小説ののラフも放り込んでおくことにします。
えーっとですね、現在引っ込めてある「恋歌」という題で出したのの、続きというか、うん、まあ先のシーンです。
これはとあるシェアワールド企画(終了しています)の流れで書いていたやつなのですが……。まだやっとったんか、みたいな。まだキャラが生存している証拠ぐらいにしかなりません。

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小説はどのように書かれるか

 
 
小説を書くときにね、人それぞれのやり方ってやつがあるんだと思うんですよ。私にもあるんだと思うし。効率的なやり方っていうのもあるんでしょう、きっと。
だから割と私は他人がどのように書いているかっていうことが気になったりする。と、いうことは私がどうしているかっていうのを知りたい人もいるってことじゃない?

そもそも、私はどのように小説を書いているんだろう? 非効率極まりない方法だということは確かなんだけれど。
書き出してみようか。

1 こんなのが書きたいなーと考えてみる。

 たいていはキャラとか、台詞とか、衣装とかそういうところからスタートです。
 ちょっと想像をたくましくして場面を想像してみたりもします。あと、いきなりラフスケッチっぽく文章を書いたりすることもありますかね。

2 イメージを膨らませて、理屈をつける

 場面の言動から、登場人物の立場とか、住んでいる国、世界、風習、生育歴、そういったものを必要そうな分というか思いついた分だけまとめてみます。絵を描いてみたり、ラフスケッチの文章を書いてみたり、地図考えてみたり、キャラクタのイメージワークのために詩をつくってみたりします。

3 とりあえず書いてみる

 ラフスケッチ風ではありますが、とりあえず書いてみたりします。大抵その場合、話の頭から順番にやるので、最初のほうは8割がた決定稿みたいな感じだったりすることもあります。

4 話の流れを考える

 最終的な目的地を決めます、と言いたいところですが、まあほとんど決まりません。ここに問題があるような気がするんですが。こうなるんじゃないかな、という予想をします。この時に作るメモが多分プロットというやつにいちばん近いような気がします。当然まとまってないし、最後までできてません;

5 書けるところまで書く

 文字通り続きが書けないようというところまで書きます。ええ。

6 解決策をひねり出して、直す

 や、だってそれ以外どうしようもないじゃないですか? ほんとに計画性ないですね……。



これって、やり方も何も、単に泥縄式っていうだけなんでは。うーん。ダメですかね。そうですか。

創作メモはじめます。

 
 
ええっとですね、ここは倉庫……だったんですけど。
創作日記がないとホント何も進まない人だったみたいで、自分。基本掲示板でダラダラ書いて直して、という過程をたどって書く人だったものですから、こそこそ書いてると紛失したりですね(汗)、書かなくてもいいやって気分になったりするんですよ。
ちょっとみっともないのは勘弁していただいて、ここにいろいろと書こうかなと思います。別にまだひとつブログ増設っていう手もあるんですけど、それは管理しきれなくなる可能性があるので。